『カードキャプターさくら クリアカード編』のリュック誕生ストーリー

それぞれのポジションのこだわりが、
お客様に届く商品を生み出す夢の鍵

「ファッションにアニメを!」 をコンセプトにアニメ・ゲームとコラボレーションしたファッションスタイルを展開するブランド『SuperGroupies』。

作品ファンを納得させるクオリティとファッション性の両立。『SuperGroupies』ならではの魅力を生み出せるよう、日夜研鑽を続けているメンバーたちの仕事をここで紹介します。

作品に対して、深い理解を持ちこれまでにない商品を企画する『商品企画』。
企画担当者が生み出したアイデアを実際のデザイン画に落とし込むだけでなく、企画を磨き上げるアドバイスを行う『デザイナー』。
そして、「いいモノを作るだけでは売れない」と言われる時代で、お客様に商品の情報を届けることを担う『プロモーション』。

それぞれのメンバーたちが濃密なコミュニケーションを取り、1つひとつの商品がお客様の手に届いているのです。 ここでは、大ヒットを記録した『カードキャプターさくら クリアカード編』のリュック誕生ストーリーを紐解きます。

ファンの方々にひと目見ただけで
可愛いと思っていただける商品へ

1998年から2000年にかけてTVアニメが放送され、一大ブームを巻き起こした『カードキャプターさくら』。約20年振りとなる新作アニメの発表を知った虫壁の発案で、今回の商品企画はスタートしました。

「元々私は原作の大ファンでした。新アニメがスタートするタイミングで商品を販売したいと考え、企画会議で提案しました」(虫壁)

アニウェアでは毎週月曜日に全社員が集まり、今後進める企画を決定するミーティングが開催されています。このミーティングを通った企画だけが、商品化への道を進むため、独自性がありつつ、お客様に認められるアイデアが求められます。

『カードキャプターさくら』の企画が通り、実際に商品制作を進行することになった虫壁は、リュックのイメージとなる素材や細かな仕様を決定。薄すぎず、厚すぎない。柔らかモノが入りやすい生地。色味についても原作ファンの年齢層を意識し、派手すぎないピンクの色合いにもこだわりを込めました。

虫壁「ファンの方が見た瞬間に可愛いって思ってもらえるようなリュック。このイメージを目指しましたね」

実際に虫壁がイメージしたリュックについて、デザイナーの島田はこう感じたそうです。

島田「さくらちゃんの雰囲気を意識したピンク色で可愛いイメージを取り入れつつも、普段使いが可能で、リュックとしての実用性もある。いい企画だなと感じました」

虫壁はリュックに入れるタグやチャームのデザインにまでこだわりを詰め込みました。例えばタグの場合、作品のタイトルだけでなく、主人公の木之本桜が身につけているリボンをモチーフにしたデザインを盛り込む、など。また、裏地は花柄となっていますが、この点も隠れたこだわりがあるそうです。

虫壁「桜ちゃんをイメージした桜の花柄に加えて、撫子さん(木之本桜の母)をイメージした撫子の柄もセットにしました。『桜ちゃんとお母さんをイメージしたものになっている!』って、ファンの方に気付いていただけるような仕掛けも盛り込みましたね」

こういったこだわりを受けて、デザイン画に落とし込んでいくのが島田の仕事です。

島田「虫壁が考えたイメージをデザイン画に落とし込みつつ、実際に商品化された時を意識して、デザイナーとしての提案も行うのが私たちの仕事です。作品やキャラクターにマッチしつつ普段使いもできる。その点を意識して、色味やデザインにはこだわっています。その匙加減にいつも試行錯誤していますが、やり甲斐がありますね」

受注締切日が桜ちゃんの誕生日

ここで完成したデザイン画を版権元様にチェックしていただき、ご承認いただいた後に製造メーカー様にデザイン画に沿ったサンプルを作成していただきます。実際に版権元様へ虫壁がリュックのデザイン画を持ち込んだ際の反応はとても良好でした。

虫壁「『とても可愛い』、『夢の鍵をモチーフにしたチャームの再現性が高い』と、お褒めの言葉をいただきました。たくさん想いを込めたのでとても光栄でした」

デザイン画に沿って作成したサンプルは、再度版権元様にご確認いただきます。これらの許諾が出たタイミングからプロモーションチームの稼働がはじまります。

「『SuperGroupies』とお客様の接点はWebです。そのため、商品ごとの特集ページではその魅力を十分に伝える必要があります。掲載する写真のイメージやファンの方がページを見た時に思わず興味を引くテキスト。私も原作ファンでしたので、随所にメッセージを込めました」

『SuperGroupies』が商品を発表してからの受注期間は約3週間。この期間中にファンの方々へ情報を届ける必要があります。『Twitter』を主軸に、最近では『Instagram』にも注力しています。

「写真で見る以上の情報を届けるために、今回のリュックは『Instagram』のLive配信やストーリーズで商品のこだわりを伝えました。スペースの関係で特集ページに掲載することができなかった裏地をお見せしたり。商品とお客様のタッチポイントを増やすことで、より興味をお持ちいただくよう、プロモーションを行いましたね」

また、製品を発表したタイミングがベストだったとソは続けます。

「商品をお客様が欲しいと思うタイミングが絶対にあると思うんです。例えば、アニメの放送開始日や放送期間中などですね。実は、今回の受注締切日が桜ちゃんのお誕生日だったんです。普段から『今日で締め切りです!』ってツイートはしているのですが、今回は桜ちゃんのお誕生日ということで、おめでとうのツイートと合わせて受注最終日だということを告知してみたんです」

『カードキャプターさくら クリアカード編』のリュックはお客様からの大きな反響を集め、チームで目標としていた数字よりも、多くの受注を得ることとなりました。それぞれが作品への愛を持ち、仕事を通じて商品を世に発信するのがアニウェアの仕事です。

お客様と同じ目線で商品を作り、届け続ける

最後に3人それぞれが商品を作り、発信して行く中で大切に思っていることを伝えます。

虫壁「作品の要素を商品に盛り込む時に、ファンの方がグッとくる要素や思い出のシーンを彷彿とさせるようなエッセンスを取り入れるようにいつも意識をしています。もし、自分がこれまでに縁のなかった作品を担当する時でも、まずそれぞれの世界観を知り、好きになってから企画するようにしているんです。私自信が作品のことを好きになること。ここからファンの方々に共感いただける商品のアイデアが生まれていくんだって思います」

島田「デザインをする上で、ファンの方々と同じ目線に立つことはとても重要だと思っています。また、ファッションのデザインにはトレンドがあるので、その点を踏まえたアレンジをすることも大切です。鮮度も大切な仕事なので、今の流行りを意識して、学ぶ姿勢を大切にしています」(島田)

「プロモーションをする上で大切にしているのは、商品をお客様が使う時を考えることです。なので、ページを公開する時も商品の写真だけではなくて、トータルコーディネートで構成しているんです。全身で魅せることで『私も使ってみたい!』というワクワク感を届ける。実際に、街で商品をお持ちになっている方を見かけたりすると、本当に嬉しいんです。こういった楽しみはSuperGroupiesならではだと思いますね」